頼もしい小さな料理人&すとぱ農場始動

今年度もまた桜の雨とともに幕を開け、

新一年生たちがピカピカのランドセルと一緒に放課後等デイサービスにやって来ました。

本日は、放課後等デイサービスで行った今年度第一回・第二回の調理実習の様子をお届けいたします。

今年度の放課後等デイサービスのメンバーには、過去のお弁当作りイベントにも参加してくれた子どもたちもおり、「きっと楽しい実習になるだろう」と職員の気合いも一段と入っておりました。

子どもたちからのリクエストで、第一回はカレー、第二回はピーマンの肉詰めを作りました。

メニューを伝えると、

「やったーカレー大好き!」

「ぼくの家のカレー、バーモントの甘口だよ!」

「人参好き!」

「あのね、ピーマンちょっと苦手なんだ……」

など、素直な反応が返ってきました。

第一回調理実習は材料の買い出しから行い、みんなで近くのスーパーへ。

「じゃがいもあったよ!」

「お肉どこかな?」

「これお家のカレーと一緒のやつだ!」

わいわいと賑やかに、「カレーには何が入っていたかな?」と相談しながら食材を探しました。

買い物に慣れている子は「ぼくカゴ持つよ」と、重たくなっていくカゴを最後まで持ってくれる頼もしい姿も見られました。

帰って手を洗い、いよいよ調理本番。

子どもたちは「皮むきできるよ!」「包丁使ったことある!」と、自信満々に自分たちの「できる!」をアピールし、やる気いっぱいです。

まずは野菜の皮むき。

手を切らないよう慎重に……楽しみながらも真剣な表情で食材と向き合います。

支援員と一緒に持ち方を工夫したり、まな板で固定したりと、それぞれがやりやすい方法を見つけながら取り組んでいました。

「自分でやりたい子ども」と「安全にサポートしたい支援員」との、ささやかな攻防もありましたが、子どもたちの頑張りは“慎重さ”と“丁寧さ”として発揮され、無事に皮むきを終えることができました。

次はいよいよ包丁。

生の野菜は固く、新一年生には少し手強い相手でしたが、支援員のサポートと“猫の手”で、ストン、ストンと上手に切ることができました。

フライパンいっぱいの食材を炒めると、

「あっ、台に人参落ちちゃった!」

「大丈夫だよ、洗って来るね!」

「そろそろ交代しようか?」

と、自然に声を掛け合いながら協力する姿が見られました。

煮込みの間は少し休憩。

UNOやお勉強をしながら待っていると、ルーを入れた瞬間――

「あっ、カレーの匂いだ!」

と一斉に反応。

期待が高まる中、いよいよ完成です。

「人参いっぱい入れてー!」

「ぼくおかわりするからそれくらいでいいよ!」

ピカピカのご飯と同じくらい、子どもたちの表情も輝いていました。

「いただきます!!!!」

元気な声とともに、自分たちで作った特別なカレーを味わいました。

続いて第二回は、ピーマンの肉詰めに挑戦しました。

ピーマンが苦手と話していた子も多く、「食べられるかな……」と少し不安そうな様子も見られましたが、自分で作ることで気持ちに変化が生まれます。

まずはピーマンを半分に切り、種を取り除く作業から。

「中ってこうなってるんだ!」と、普段あまり意識しない食材の構造に興味津々の様子でした。

種取りは意外と大変だったようで、終わってみるとピーマンの種があちこちに飛んでいて、指差しながら「あっ、ここにもあるよ」「ピーマン生えてくるんじゃない?」と大爆笑。

次に、ひき肉をこねてタネ作り。

「冷たい!」「なんか気持ちいい!」と感触を楽しみながら、しっかりと混ぜ合わせていきます。

そしていよいよ、ピーマンに肉を詰める工程。

こぼれないようにぎゅっと押し込みながら、「これくらいでいいかな?」と考え、試しながら取り組む姿が見られました。

焼き上がると、香ばしい匂いが広がり、自然と食欲もアップ。

「ちょっとだけ食べてみる」と一口挑戦し、「あれ、食べられる!」と驚く声も聞かれました。

苦手だった食材に、自分で関わることで前向きに向き合う姿は、とても印象的でした。

何よりも驚いたのが、自分たちが作った料理を食べる大人たちを、「美味しいって言ってくれるかな?」と期待半分、不安半分で眺める姿でした。

自分はこうだけど、相手はどうだろう?という、相手の立場で考える目線が、そこにありました。

調理実習では、包丁や火を使う経験だけでなく、

・手順を理解して行動する力

・順番を守る、役割を分担する協調性

・食材や食事への興味関心

・「できた」という成功体験

など、さまざまな力を育むことをねらいとしています。

また、「自分で作ったものを食べる」経験は、食への意欲や自信にもつながっていきます。

すとれいとぱぁそんずでは今年度より、シェア畑をお借りし、土から始める食の学習をスタートしました。

現在はまだ、土を耕し、畝を作る段階ですが、子どもたちは普段なかなか触れることのない土の感触を楽しみながら、一生懸命取り組んでいます。4月とはいえ、畑での作業はすでに汗ばむ陽気の中での活動となり、「思ったより大変!」といった声も聞かれました。

今後は、草取りや水やり、そして収穫までの過程を、ホームページでも随時お届けしていく予定です。また、収穫した野菜は調理実習で使用し、「育てる」と「作る」をつなげた体験へと発展させていきたいと考えています。

食材は、誰かの手によって育てられ、運ばれ、調理されて、私たちの元に届きます。実際に土に触れ、手をかけて育てる経験や、調理を最初から最後までやり遂げる経験を通して、その大変さを実感するとともに、日々食事を用意してくれている方々への感謝の気持ちを育んでいけたらと思います。

これからも子どもたちと一緒に、「食」を通して多くの学びと気づきを得られる活動を大切にしてまいります。

今回の調理実習や畑での活動を通して感じるのは、子どもたち一人ひとりの中にある「やってみたい」という気持ちの大切さです。

はじめは「できるかな」「ちょっと苦手かも」と不安そうにしていた子も、実際に手を動かし、周りの友達や支援員と関わる中で、少しずつ表情が変わっていきます。

「やってみたらできた」「思っていたより楽しかった」――そんな経験の積み重ねが、次の意欲へとつながっていく様子を、今回の活動の中でも多く見ることができました。

また、同じ活動に取り組んでいても、子どもたちの関わり方や感じ方はさまざまです。

積極的に前に出て取り組む子、少し距離を取りながら様子を見る子、得意な工程で力を発揮する子など、それぞれのペースや個性があり、そのすべてが大切な姿であると感じています。

支援員は、安全面に配慮しながらも、できる限り子どもたち自身の「やってみたい」「自分でやりたい」という気持ちを尊重し、一人ひとりに合った関わり方を心掛けています。時には見守ることも大切にしながら、必要な場面ではそっと手を添え、「できた」という経験につながるよう支援しています。

調理や畑での活動は、すぐに結果が見えるものばかりではありません。時間をかけて取り組むことや、思うようにいかない経験も含まれています。

しかし、そうした過程こそが、子どもたちにとって大きな学びとなり、粘り強さや工夫する力へとつながっていきます。

今後も、子どもたちの「やってみたい」という気持ちを大切にしながら、日々の活動を積み重ねていきたいと考えています。そして、その中で見られる小さな成長や変化を、保護者の皆様とも共有していけたら嬉しく思います。

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